2015年5月5日、「こどもの日」にぼくは日本橋から京都・三条大橋をめざして中山道ひとり旅にでかけた。すでに完歩した東海道53次も目的地は京都だが、日本橋に立つと妙な気分になった。東海道とは逆に埼玉、群馬へ北上して歩くことになる。神奈川や静岡とは反対方向に歩く感じだ。
地図でみると中山道は、高崎あたりからカーブを描いて長野、岐阜、滋賀にむかっている。中山道69次の距離は135里22町(約535km)といわれ、東海道より約40km長い。中山道は滋賀県の草津で東海道と合流するので、板橋宿から守山宿までの中山道は67次となる。ちなみに日本橋から草津までの距離は129里10町(約508km)。とはいえ、一般的にはゴールは京都になるので、中山道69次といわれる。
中山道は、碓氷峠、和田峠、鳥居峠など峠越えが沢山ある。和田峠などでは「クマの出没注意」の張り紙を何回かみた。山に入るとほとんど人には会わない。生まれて初めて「クマ除け鈴」を靴につけて歩いた。道に迷いながら山道を歩き、もと来た道にもどることも多々あった。山中に両塚がいくつも残る一里塚、道なき草道、親切な街道の人たちなど楽しい旅の思い出が沢山できた。
ぼくの歩数計の距離は38日間で、約787kmとなった。「ハァ、ハァ」しながら峠越えした道、寄り道した場所などいろいろだ。くわしくは「旅日記」や「道中写真」をぜひご覧ください。(旅人・当麻実)
※なお、文中の1日の歩行距離は現地出発、現地終了で、一歩67cmの歩数計をメモした。寄り道も多いので、あくまでも目安である。また『ちゃんと歩ける中山道六十九次』(五街道ウォーク・八木牧夫著、山と渓谷社)を旅の羅針盤とした。